ウルトラマンタロウ | 路地裏の散歩者 少年リック公式ブログ Fri, 11 Apr 2025 07:11:32 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.7.2 /wp-content/uploads/2024/05/cropped-faviconV2-32x32.png ウルトラマンタロウ | 路地裏の散歩者 32 32 大怪獣シリーズ グランドキング 激闘カラーVer.の発光仕様変更に関して /200384r-2/ Thu, 10 Apr 2025 07:22:06 +0000 /?p=299 みなさんこんにちは!
エクスプラス スタッフのナナシCです!

今回は先日受注終了した大怪獣シリーズ グランドキング 激闘カラーVer.の発光仕様について、アップデートがございましたのでお知らせさせていただきます!


早速仕様変更箇所についてご紹介いたします!

受注時点では下記の発光イメージ画像で受注を行っておりましたが…

工場側との調整を重ね…

動画内の発光仕様へアップデートすることが決まりました!!!

いかがでしょう?
胸部発光はより劇中のイメージに近づけることが出来たのではないでしょうか…?

こちらの発光仕様については、本企画が立ち上がった当初から実現したいと思っていた要素になります。

再販アンケートにて2位を取ったグランドキング。
過去2回の販売で劇中イメージカラーとシルバーカラーの販売を行っており、通算3回目となる今回はどのような差別化を行おうと考えていた中でこのアイデアが挙がりました。
過去の発光仕様は胴体中央部分の5か所にLEDが配置されており、電源を入れると常時点灯するというものでしたので、今回は劇中に近づけるため小さな複数のLEDがリレー発光するよう変更いたしました。

受注開始のタイミングでは、本当にこの仕様で進行できるのかテストが十分ではなかったため、このタイミングでの発表となりました。
今後も仕様のアップデートがあった際はこのような形でご報告させていただきます。

最後に…
アンケートへのご投票、ご注文頂いたお客様、誠にありがとうございます!
より良い商品をお届けできるようスタッフ一同尽力してまいりますので、商品の到着を今しばらくお待ちくださいませ。

それでは!!!

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赤い靴はいてた… 悲しき尖兵 メモール登場!! /200417r/ Thu, 27 Mar 2025 07:09:21 +0000 /?p=283 筆者:秋廣泰生
ライター/映像演出家。元・円谷プロ製作部所属。1980年代後半より、ウルトラマンシリーズをはじめ、円谷プロ作品の映像商品の制作や、出版物、CDの構成執筆を手掛ける。VHS時代の再編集ビデオの殆どで編集・演出を担当。テレビ番組演出は『ウルトラマンボーイのウルころ』『ウルトラマン列伝』など。

あの赤いブーツのような形状も忠実に再現、うろこ怪獣メモール登場!!

 長大な尻尾を自在に操って一撃のもとにビルを貫き、勢いつけて振り回せば工場施設も爆砕!
 口からは高熱火炎を噴射して石油タンク群も次々誘爆!
 ひときわ長い三指を持った右手で建造物を叩き壊し、その掌にある円形の噴射口から赤い煙幕を吹き出し、相手の視界を遮った隙に姿を眩ます!
 強固なボディはZAT機の集中砲火にも全く怯まない!
 かくて出番のシーンは連続約7分間にも及びました!
 “『ウルトラマンT(タロウ) 』に登場した怪獣を新たに〈大怪獣シリーズ〉に加えたい!” というスタッフの思いに白羽の矢が立てられたのが、かくも衝撃的な破壊の難敵である《うろこ怪獣メモール》なのです!

 メモールは『ウルトラマンT(タロウ) 』第45話「日本の童謡から 赤い靴はいてた…」に登場しました。

 宇宙科学警備隊ZATの北島哲也隊員には、幼な心にも互いに慕情を抱いていたであろう少女・山川真理と一緒に遊んでいた時、不意に現れた謎の男に真理が連れ去られていってしまうという、幼き少年にとってはあまりのことに手の下しようも無かった、悲しい別れの思い出があったのです。

 真理を連れ去った男の正体は凶悪宇宙人ドルズ星人でした。ドルズ星人は真理を怪獣メモールに改造し、ZAT壊滅の尖兵として別れからの実年令を経た女性の姿で北島隊員の元へ送り込みます。
 彼女の身体にはタイムスイッチで怪獣の姿に変貌する機能が仕掛けられていました。
 ドルズ星人の指令に従い行動しつつも、まだ人間の心を残していた彼女は、北島隊員に自分が人間であるうちに撃って欲しいと懇願します…。
 果たして、その時が訪れた彼女は、全身の到るところからうろこが現れはじめるや煙を吹き上げ、人間としての姿が爆発すると、瞬時に巨大な怪獣と化してしまうのでした…。

 冒頭で記したように、怪獣としての猛威を振るう特撮の見せ場がスピーディーなカット割りで凝縮されていったメモールですが、その存在背景には、北島隊員と幼馴染みの真理との、ひと口には言い表せないドラマがありました。
 また、二人を巡るZATの隊員たちの葛藤や優しさが、様々な形の喜怒哀楽を伴って描かれていくという…かくもメモールは、過酷なドラマの渦中に強烈な印象を刻みつけていきました。

 本作の監督は、かつて東宝系列の映画製作会社として、1950年代から幾多の劇場用作品を送り出してきた〔東京映画〕で、メロドラマや喜劇映画、青春映画など多岐に渡って腕をふるってきた筧正典さんでした。
 筆者が調べてみたところによると、スクリーン上にその名をよく見掛ける、主戦級の監督として活躍されていたとのことです。
 このため逆に…と言うべきでしょうか、後に筧監督がウルトラマンシリーズを演出していたことを知って驚いたという声を聞いたこともありました。

 筧監督のウルトラマンシリーズへの登板は『帰ってきたウルトラマン』第3話・第4話からで、これは第1話・第2話を本多猪四郎監督が演出していたのと同様に『帰ってきたウルトラマン』が東宝系列の名実共に評価の高い監督による、人間ドラマを重視した番組としてスタートを切ったという、対外的アピールへも繋がるものでした。

 再開したウルトラマンシリーズと筧監督とは水が合い、老若男女も宇宙人も問わず、人と人とが織り成す繊細な機微を描いた名編が、数多く生み出されていきました。

 本作は、そんな筧監督の功績の中でも指折りの1本と言えるでしょうし、更に『路地裏の散歩者』として特筆すべきは! このドラマに心を揺さぶられたエクスプラスの若き社員さんの情熱こそが、数ある『ウルトラマンT (タロウ)』怪獣の中で、メモールが〈大怪獣シリーズ〉に加わる原動力になったという事実です!

 だとすれば、フィギュアとしてのメモールは、まさしく「赤い靴はいてた…」鑑賞記念のメモリアルアイテム。
 作品を象徴する “かたち” を間近で眼にしたり手で触れることは、鑑賞時の記憶を呼び覚ましたり、自分の中で作品への思いを巡らせたり、時には同じく鑑賞した方との交流を導く、重要な触媒となっていくことでしょう。

 かく言う筆者にも『ウルトラマンT (タロウ)』を幼稚園時代に親しんだドンピシャ世代のひとりとして、ぜひとも! より深くメモールを愛していただけたらという思いがあります。
 ここからは、映画製作現場的な目線から、筆者なりにメモールに迫っていきたいと思います。

 本作のサブタイトルに先行する《日本の童謡から》を冠にした括りは『ウルトラマンT (タロウ)』のテレビシリーズが長期間放送されていく流れにあって、視聴者に “何かこれまでと違った趣向が展開されるようだ” と、ひと目で分かるアクセントになっています。
 それは新聞のテレビ番組欄や雑誌記事など、印刷物での告知で有効に作用していく、よくある番組宣伝ギミックだと受け止めるのも正解でしょう。

 ですが、実際の映像では、オープニング開幕直後、主題歌のイントロを伴い単独で〈日本の童謡から〉と、実に主体性を以て表示されるという大胆な演出が行われており、単なる冠ではないことが、まず一番最初に示されるのです!

 『ウルトラマンT (タロウ)』第45話から第48話の4週間に渡って展開された《日本の童謡から》の4編は、童謡歌唱やそのメロディが適宜劇中に挿入され、それによる聴感上の新鮮さが、これまでとは一風異なる味わいをもたらしていきました。

 その効用については各話色とりどりですが、こと第45話について大胆に発言してしまうと、メモールは「赤い靴」という “イメージソングを持つことになった怪獣” と位置付けられるのです。

 これにより、北島隊員も口ずさむ挿入歌としての「赤い靴」は、北島隊員の心情に寄り添いながらクライマックスまで、ドラマ全体を覆い尽くしていくのですが…一方では、この童謡が劇中での役目を終えた直後、静寂の宇宙空間での誰も知らないメモールの道行きを、瑳川哲朗さんのナレーションが浮き立たせる効用を生んでいくことになります。

 ここには『ウルトラマンT(タロウ)』第26話で脚本家デビューした阿井文瓶さんの作劇が語り掛けた “誰も知らない” メモールの道行きであったとしても、矢島信男特撮監督は、どこかに消えていくように小さくなっていくメモールではなく、ただひとり宇宙を前進していく姿でメモールを捉えています。
 それは、たとえ物語全体が悲劇に包まれていたとしても、命は続いていく “希望” の暗示でもあり、なんとも秀逸です。

 こうした独特の人生観を湛えた作劇は『ウルトラマンT (タロウ)』の人間ドラマが打ち出してきた特徴でもあった訳ですが…メモールは出番のラストに最も重要なものを体現していったのだとすれば、メモールは戦力に依らない、真の強さを持った怪獣へと生まれ変わっていった、ということになるのかもしれません。

 それは、“赤い靴を履いていた女の子” との、あらゆる意味での訣別でもあるでしょうか。

 そこでここから、再度メモールを武力の権化として振り返ってみると…更に興味深いものが浮かび上がってくるように思います。

 『ウルトラマンT(タロウ)』最終第4クールでの登場怪獣たちは、人間ドラマの中へ密接に係わっていく傾向が強くなっていきました。
 ここには「生きる厳しさと哀しさを鮮烈に謳う」と台本の表紙に掲げられた次回作『ウルトラマンレオ』が目指すドラマとのコンセプトとの違いを明瞭にするべく、改めて『ウルトラマンT(タロウ)』らしい物語が積極的に描かれていったものと捉えられるのですが、だとすれば、メモールは事実上、徹底した大暴れが見せ場となる最後の怪獣として登場してきたのではなかったか…といった感覚も湧いてきます。

 これはあくまで筆者の視線ですが、メモールの全体像シルエットは、第40話に登場した暴君怪獣タイラントを彷彿とさせてくるものがあります。
 強敵怪獣の象徴でもある無数の角(突起)が、体をより大きく見せながら、両足を広げ踏ん張るように構えて立ち、そこへ両腕を広げれば、全身が “大の字” を描く安定感が生まれ、これらが装甲板の如くに鱗が並んだ腹部で、ZATの攻撃を受けて立つシーンに結実しています。
 しかも “大の字” を平面的に終わらせない、背後の跳ね上がる長大な尻尾が加わることによって、怪獣としての奥行きが実感される様になる~だからこそ逆説的に! タロウ登場からのスワローキックの一撃で安定体勢を崩され、足がもつれて後退、勢い余って転倒してしまう怪獣的ダイナミズムが効果的に表現される! ~という、まさしくメモールは、フィギュア化の価値絶大の怪獣なのです!

 そして何とも心憎いのが、様々な方向への回転を多用した矢島監督の格闘演出です。
 恐らくは舞踊演出の応用でしょうか、メモールの全貌をスローモーション効果も交えて余すところ無く見せまくりで、そのボリューム感はタロウよりも強そうに感じさせるからこそ、果敢に反撃していくタロウの底力とがぶつかり合う迫力の見せ所となっていったのです…!
 こうして眼に焼き付けられていく外見的な特徴も、フィギュアとして実際に手に取ってみたくなる、メモールならではのポイントです。

 そして更に更に! また別の角度からメモールを捉えてみると、実に興味津々な状況も感じられてきます。

 北島隊員の自宅に現れ、やがて怪獣に変貌する真理を演じたのは夏川圭さん。
 実は『ウルトラマンA(エース)』第11話「超獣は10人の女?」にも出演し、くノ一超獣ユニタングに合体変身するサイクリング女子大生のひとりでもありました!

 そして、メモールはじめユニタングもタイラントも、美術デザイナー・鈴木儀雄さんの手になるものであった事も重要なポイントです。

 メモールとユニタングからは、近似した設定背景ながら、コンセプトが違えば求められる姿形が大きく変わってくることを。そしてメモールとタイラントからは、この当時のウルトラマンシリーズが見定め、開拓していった “強さを誇る怪獣像” が再確認出来ることを〈大怪獣シリーズ〉で並び立たせることで、美術史的に感じることが可能ではないかと思うのです。

 今回、メモールの造形を担ったのは、このブログでも円盤生物ブラックドームの原型師として紹介させていただいた増川信二さんです。
 増川さんの持つ立体的感性はブラックドームと同様、メモールの実像を純度の高い写実性で構築しており、筆者には、メモールを立体から様々に研究していく上での、基本中の基本というべき完成度であると、強く感じています。

 改めて…メモールの〈大怪獣シリーズ〉ラインナップ化には『ウルトラマンT (タロウ)』の登場怪獣として、映像に刻まれた存在感や生命力だけでなく、映画美術に於ける特殊造形が生み出す表現力の可能性を再確認していく上でも最適の怪獣だったと、ますます確信を深めているところです。

 〈大怪獣シリーズ〉への降臨迫る《うろこ怪獣メモール》に、どうぞご期待ください!

商品ページはこちら!! → https://jp.ric-toy.com/200417r.html

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